皆さんは「汚水枡(おすいます)」についてご存知でしょうか。
普段目にすることはあるものの汚水枡として認識している方は少ないと思います。
この記事では、汚水枡とはどこにあるのかや、どのような役割をしているかに加え、排水枡との違いや掃除について解説いたします。
汚水枡の掃除をしないとどうなるかについても解説いたしますのでぜひ参考にしてみてください。
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目次
汚水枡とは
汚水枡はマンホールによく似ていますが、大きさはお鍋くらいの大きさと一回り小さいのが特徴で、家庭から出る汚水を一時的に集め下水へと流すものになります。その他にも排水管のメンテナンスのための点検口としても使われます。
汚水枡はどこにある?
汚水枡は建物ごとに複数設置されており、多くの場合はお庭や敷地内の地面に設置されていることが多いです。他にもトイレやキッチンの排水管が出ている部分や駐車場スペースの近くに設置されていることがあり、目にすることも多いと思います。
汚水枡の役割
汚水枡は建物のキッチンやトイレ、お風呂などから出る汚水が一時的に集まる場所になります。集められた汚水は下水に流れるのですが、その時に下水に流す汚水を少しずつ流すように調整したり、固形物や異物を沈殿させて取り除く役目を果たします。
固形物や異物が沈殿したままうまく処理されない場合、汚水枡の中に留まり蓄積されることがあります。それにより排水がうまくできず、つまりの原因となります。
そのため、定期的に汚水枡の掃除を行う必要があります。
汚水枡とマンホールの違い
マンホールは英語でmanholeと言うように、人が下水道の中に入って作業することができる穴のことを挿します。
汚水枡とマンホールの違いは大きさに加え、汚水枡は家庭内の汚水を取りまとめるのに対し、マンホールは下水道全体の設備に関わってくるため、規模が大きく違います。また、設置場所も敷地内にある汚水枡に対し、マンホールは道路や歩道に設置されています。
汚水枡は排水枡の一種
汚水枡は排水枡の内の一種になります。「汚水枡と排水枡って別物なの?」と戸惑う方もいらっしゃるかと思いますが、基本的に排水枡と言えば汚水枡のことを指す事が多いです。
排水枡は、排水管と排水管を接続するために使用されるもので、家から出ている排水管と道路に流す排水管の中間地点になります。
排水枡には汚水枡以外にもいくつか種類があります。特に主要なものをご紹介いたします。
主な排水枡の種類
排水枡は汚水枡を含め、大きく分けると9のつになりますが、その中でも特に主要なものである「雨水枡(うすいます)」「トラップ枡」「公共枡」の3つをご紹介いたします。
雨水枡(うすいます)
雨水枡は、敷地内の雨水を合流させたりためたりすることができます。浸透式と非浸透式があります。
浸透式・・・浸透枡と呼ばれる枡によって雨水を地面に染み込ませて処理するものです。
非浸透式・・・汚水枡と同じく排水管に接続されるもので、フタを開けて点検や掃除を行うことができます。
トラップ枡
トラップ枡は、洗面所や洗濯機、キッチンなどの雑排水が集まる枡です。泥水や混合物などを沈殿させて上澄みの排水だけを流す働きがあります。
公共枡
公共枡は、敷地内の排水が全て合流する枡のことです。合流した排水は道路の下に埋まっている下水道本管へと流れていきます。
汚水枡の掃除について
排水枡には、油や食品カス、固形物などが排水とともに流れています。汚れを数年放置しておくと固形物や異物がうまく処理されず集まってきた汚水が下水へと流れるのを妨げてしまい、つまりが発生してしまいます。
汚水枡のつまりは排水管のトラブルへと大きな問題の原因にもなりますので、1年に1回程度の頻度で汚水枡の掃除を心がけましょう。
事前に準備する物
それでは、排水桝(汚水枡)を掃除するために必要な道具をご紹介します。
- ビニール手袋
- マイナスドライバー
- 散水ホース
- スコップ(排水桝周りの土を掘る用)
ビニール手袋やマイナスドライバー・スコップなどは100均で買うことができます。また、多くの一戸建てのお家の外には蛇口があることが多いので、散水ホースをお持ちでなければホームセンターや通販サイトで購入することができます。
3,000円から5,000円で手に入れることができますので、ぜひ準備することをおすすめします。
掃除方法・手順
上記の道具の準備が終わったら、排水桝の掃除を行っていきましょう。今回は一番汚れが溜まっていることがあるキッチンの排水桝の掃除方法をご紹介します。他の排水桝も手順は一緒ですので、ご参考にしてください。
【排水桝の掃除方法】
1.まず、数カ所の排水桝のフタをマイナスドライバーで開けます。(この時、土や小石が排水桝に落ちないよう注意してください)
2.キッチンだけ水を流してみて、どれがキッチンの排水桝なのかを探します。
3.キッチンの排水桝が特定できたら、排水が流れている方向をチェックします。
4.散水ホースを排水桝の中に入れて、水圧をかけて排水管の中の汚れを落としていきます。
5.他の排水桝も4と同じ手順で掃除を行います。
6.綺麗なったことを確認し、フタを閉めたら掃除完了です。
注意点
地域やハウスメーカーによって使用されている排水桝が異なるケースがあります。上記の掃除方法は「トラップ」と呼ばれる機能がついていない排水桝向け用です。「トラップ枡」と呼ばれる構造の枡の掃除方法は下記を参照してください。
※トラップ枡:トラップ枡とは、キッチンなどの排水を一旦トラップ枡に貯めることで水と汚れを分離させ、水だけを流す仕組みの排水桝のことです。
トラップ枡を掃除するために準備するもの
- ビニール手袋
- マイナスドライバー
- スコップやトングなどの汚れをすくう道具
- ゴミ袋
- 散水ホース
スコップなどでも汚れをすくうことができますが、持ち手が長く使いやすい「ためマス用さらえ ロングハンドル」というツールが販売されています。約2,000円前後で購入することができるので、ご検討してみてください。
トラップ枡の掃除方法
1.フタを開けます。フタが固い場合はハンマーでふたの周りを軽く叩き、マイナスドイバーをフタと枡の間に入れてハンマーで叩きます。
2.浮いている油などの表面の汚れを取り除きます。
3.エルボと呼ばれる90ºの継ぎ手を取り外し、底に沈んでいる汚れを取り除きます。
4.散水ホースで排水管の掃除を行います。
5.エルボを元に戻して掃除完了です。
以上が、汚水枡の掃除方法です。散水ホースでどうしても取れない汚れについては、台所用洗剤や家庭用パイプクリーナー、業務用のピーピースルーを使用してみてください。
水道修理業者に依頼
ご紹介した掃除方法で解決できないような汚れやつまり、悪臭などは水道修理業者に依頼するようにしましょう。専用の道具や専門の知識を持つスタッフが対応いたしますので、ぜひ、ご検討ください。
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汚水枡を掃除しないとどうなる?
汚水枡に汚れが蓄積され、そのまま放置していると悪臭の発生、キッチン・お風呂。トイレなどの水回り設備のつまりの原因、ハエやゴキブリなどの害虫の発生の原因となります。
そのため、家の中の掃除をしっかりしていたとしても、悪臭や害虫がするようであれば、排水枡の状態を見てみると、汚れが蓄積されているかもしれません。
まとめ
汚水枡についてご紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか。
汚水枡は普段目にすることもあると思いますが、汚水枡として認識している方は少ないと思います。ご紹介させていただいたことで、今後はご認識頂けると思います。
汚水枡に汚れが蓄積されると、悪臭や害虫の発生などいろいろなトラブルに発展することもありますので、年に1回程度で良いので掃除をしてください。
掃除が大変や自分では掃除が出来ないと判断した場合は水道修理業者に一度ご相談してみてください!