不特定多数の利用者が利用する施設では、利用者の方々からトイレを正しく使用してもらうための注意書きを掲示することも大切です。
利用者に正しくトイレを使用してもらうことは、トイレの詰まり・故障の防止にもつながります。
しかし、以下のように感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
- 注意書きをどのように書いたらいいのかわからない
- 注意書きを掲示しているのに、内容を読んでもらえない
これらの悩みをもつ方々に向けて、この記事では、トイレの貼り紙の文章を解説します。
そのまま参考にしていただける文章について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
トイレ詰まり防止の注意書きを作成する際の5つの基本
トイレ利用者に向けて、詰まり防止などの注意書きをする際の基本的なポイントを解説します。
基本的なポイントを押さえるだけで、管理者側が意図していることを守ってもらえる可能性がたかまるため、ポイント別に解説します。
簡潔に記載する
トイレに掲示する注意書きは、できるだけシンプルに記載しましょう。
詰まりを防止したいという思いが強いときには、できる限り詳しく記載したくなるものですが、記載したいことを全て記載すると結果的に分かりづらくなってしまいます。
注意書きを記載する際には、分かりやすく記載することが絶対条件です。
読みやすい大きさで記載する
文字や用紙のサイズも重要です。
一般的にトイレの注意書きの掲示物で読みやすい用紙サイズは、A3の横向きです。
文字サイズは文字数によって異なりますが、文字が小さくなればなるほど利用者の注意を惹きつけられません。
読みやすい文字サイズで文章を記載するためにも、情報量を必要最小限にして簡潔にまとめることは重要です。
丁重に記載する
丁重な文面を記載することは、2つのメリットにつながります。
- 利用者をもてなす姿勢を伝えられること
- 注意書きを守ってもらえる可能性が高くなること
実際に、「トイレをいつもきれいに利用していただきありがとうございます」といった文章で利用者の良心に訴える注意書きも増えています。
強調するポイントを赤字で記載する
強調箇所を目立たせることにより、注意を惹きつけられます。
白い紙に黒文字のみの場合には壁と同化してしまったり、重要度が低いと勝手に解釈されてしまったりすることもあるため、「注意喚起」の意味合いを込めて赤字を使用するとよいでしょう。
ただし、目立たせることを強く意識しすぎて丁寧さが失われないように注意しましょう。
イラストやアイコンを使用する
注意力を喚起するという意味では、イラスト・アイコンを活用することも効果的です。
イラストを使用すると、日本語の苦手な外国人の方やお子様などにも注意を伝えやすいというメリットがあります。
【具体例】トイレ詰まりを防ぐ効果的な注意書き
この章では、トイレの詰まり防止や衛生維持に効果的な注意書きを解説します。
基本的な注意書きに加えて、具体的な課題や悩みに応じた注意書きをそれぞれ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
簡潔にトイレのルール・マナーを伝える注意書き
基本的な注意書きを記載する際に重要なことは、必要事項を簡潔に伝えることです。
簡潔に記載したうえで、ていねいにお伝えすることも意識しましょう。
〇パターン①トイレットペーパー以外のものを流さない
詰まりの原因になることがあります。
〇基本のパターン②大量のトイレットペーパーを使用しない
詰まりの原因になることがあるため、一度に大量のトイレットペーパーを流さないでください。
〇基本のパターン③トイレ詰まりの注意喚起
・大量のトイレットペーパーを一度に流すこと
・生理用品を流すこと
・ティッシュペーパーなど水に溶けないものを流すこと
・そのほか、固形物や家庭ゴミなど
トイレの詰まりによる二次被害を防ぐための注意書き
二次被害防止のための注意書きの例は以下のとおりです。
ほかの個室をご利用ください。
トイレの詰まりが生じやすくなっているときの注意書き
施設の老朽化などにより、トイレが詰まりやすくなっていることがあります。
このような場合、トラブルを未然に防ぐために注意書きをしておくことも大切です。
〇トイレットペーパーを使用量について注意を促したい場合
トイレットペーパーの少量利用にご協力ください。
〇ほかの個室の利用を促したい場合
満室の場合には、2階・3階のお手洗いもご利用いただけます。
ご不便をおかけいたしますが、ご協力をお願いいたします。
【飲食店など】嘔吐の詰まりを防止するための注意書き
嘔吐は、本来はトイレ流す者ではないため、トイレ詰まりの原因になります。
また、感染症予防の観点からもトイレへの嘔吐は望ましくありません。
注意書きを作成する際に大切なポイントは、予防法と万が一の際の対策です。
〇嘔吐によるトイレ詰まり防止のための注意書き
スタッフまでお声がけいただければ、すぐにビニール袋を用意いたします。
〇嘔吐によるトイレ詰まり対策のための注意書き
あらかじめご了承ください。
※トイレの詰まりや清掃の手間など実害が生じた場合に、賠償を請求することは法的には問題ありません。
ただし、金額が妥当性を欠いている場合には問題になることがあります。
英語の注意書き
外国人の利用者が多いときには、英語で注意書きを記載する必要性が生じることもあります。
観光地の市町村などでは、海外旅行者向けのトイレの使用法を後悔している自治体もあるため、イラスト・ステッカーなどを使用して、注意喚起することも効果的です。
場面別に紹介します。
〇トイレットペーパー以外のものを流さないようお願いするための注意書き
「トイレットペーパー以外のものをトイレに流さないでください」
〇トイレットペーパーを流してもらうための注意書き
「使用後は、トイレットペーパーをトイレに流してください」
※海外では、トイレットペーパーを流さずにゴミ箱に捨てる国もあります。
汚れや悪臭の原因になるため、多くの海外の方が利用される場合は、注意書きをしましょう。
トイレ詰まり防止の注意書きを貼り付ける際に押さえておきたいこと
トイレ詰まり防止の注意書きの効果を高めるためのコツがいくつかあります。
ポイントを3点紹介します。
目線の位置に貼り付ける
注意書きは、きちんと利用者の目にとまりやすい位置に掲示することが重要です。
基本的にはトイレ個室のドアの目線の位置に掲示しましょう。
ラミネート加工をする
用紙を印刷して掲示する際は、ラミネート加工をしましょう。
ラミネート加工をすることで、紙の劣化を防ぐことができるため、長時間の掲示や繰り返し利用したり複数回利用したりできます。
セロテープではなくマスキングテープ・養生テープで止める
セロテープでトイレに貼り付けるとノリの跡が残り、見栄えが悪くなります。
利用者に対して衛生的な印象を与え、気持ちよくトイレを使用してもらうためにも、跡の残らないテープを使用しましょう。
トイレの注意書きとしてオススメのテープは、養生テープもしくはマスキングテープです。
まとめ
トイレの詰まりや詰まりによる二次被害を防止するために、注意書きはとても効果的です。
状況に応じた注意書きを掲示して、トイレの機能・衛生の維持に努めましょう。
このとき、カラーやイラストを用いてビジュアル的に分かりやすくすることも重要です。
この記事では、具体的なトイレ詰まり対策の注意書き例を多数紹介しているので、ぜひ参考にしてください。