お風呂や洗面台、キッチンや洗濯機パンなどの排水口がつまると、家全体になんともいえない不快なにおいが漂ってきます。

つまりの原因は、排水口とパイプの汚れです。普段から排水口の黒ずみを見逃さず、カビ取りを心がけている人でも、なかなかパイプの中までは覗きませんよね。

ここでは、パイプのつまりを解消するクリーナー「パイプユニッシュ」の効果的な使い方と注意点、排水口の仕組みを解説します。

お風呂の排水口が臭ったりつまったりする原因

排水口から入った汚れは、パイプへと流れ込んでいきます。家にはたくさんの排水口がありますが、場所によって汚れの種類は違うのでしょうか?

【排水口の汚れの種類】

・お風呂 髪の毛や皮脂、石鹸カス
・洗面台 ほぼ髪の毛
・キッチン 油や食材カス
・洗濯機パン 髪の毛や繊維クズ

排水口からパイプへ流れ込んでくる汚れは、毎日キレイに流れきるわけではありません。徐々にパイプの内側に蓄積され、ヘドロ状になり、放置すると固まってしまいます。これがつまりの原因です。

つまりを放置しておくと雑菌が繁殖して、いやなにおいを発します。やがて、繁殖力が高いチョウバエなどの害虫がわくでしょう。つまりやにおいには、早めの対策が必要なのです!

排水口の仕組みと種類

排水口には、排水本管のにおいが外に出ないよう、害虫が入ってこないように、一時的に水をためておく「封水」という仕組みがあります。封水部分は「排水トラップ」と呼ばれ、種類はさまざまです。

排水トラップの種類

・S字、P字、U字トラップタイプ
床や壁につながるパイプが曲がっており、そこに封水がたまる。主に洗面台で使われる。

・ベルトラップタイプ
鐘(ベル)の形のおわんが封水のふたをしている。主にお風呂や洗濯機パンに使われる。

・ドラムタイプ
封水をためる筒が入っている。主にユニットバスで使われる。

いやなにおいを防いでくれる排水トラップは、汚れがたまりやすい部分でもあります。

そのため、ふたと排水トラップまでの間には、途中で汚れをキャッチするヘアキャッチャーや目皿、受け皿が設置されています。パイプのつまりを掃除する際は、これらの部品もきれいにすることが大切です。

パイプユニッシュはどんな洗剤?

テレビのコマーシャルでお馴染みのパイプユニッシュは、パイプのつまりや悪臭を解消することが目的のクリーナーです。スーパーやホームセンターに行けば、手軽に購入できるでしょう。

長期間放置されていない一般家庭のパイプのつまりなら、パイプユニッシュで改善することも多いので、試してみてはいかがでしょう。

それでも改善しなければ、水道修理業者に依頼してください。水道修理業者が使用するのは、ピーピースルーやデオライトといった薬剤、圧力ポンプやワイヤートーラー(業務用のワイヤーブラシ)、高圧洗浄などです。

パイプユニッシュの成分

パイプユニッシュは、強アルカリ性のクリーナーです。主な成分は、「水酸化ナトリウム」と「次亜塩素酸塩」です。

パイプユニッシュの水酸化ナトリウムは、髪の毛や食材カスといったタンパク質汚れを分解して溶かします。また、カビや黒ずみ、雑菌には、次亜塩素酸塩が強力な漂白、殺菌力を発揮します。

パイプユニッシュの種類と選び方

パイプユニッシュには、粉状の「パイプユニッシュ激泡パウダー」、ジェルタイプの「パイプユニッシュ」と「パイプユニッシュ プロ」があります。
※パイプユニッシュ激泡パウダーだけは、強アルカリ性ではなく中性です。

・パイプユニッシュ激泡パウダー
1箱21g×10包入り。水をかけると泡立つパウダーです。パイプの内側に貼り付いたぬめりやにおいを除去することで、つまりを予防することが目的です。あくまでも予防対策なので、すでにパイプがつまっている場合は、効果が期待できません。

・パイプユニッシュ
ボトル1本800g。800mPa.s (パスカル秒:粘度の単位)の粘度があるジェル状の液体です。ボトルに目盛りがついています。つまりの予防やにおいの消臭には1目盛り、ぬめりの除去は2~3目盛り、すでにつまっている場合は4~5目盛りを目安に、直接パイプに流し入れます。15分から30分ほど放置した後、十分な量の水で流します。

・パイプユニッシュ プロ
ボトル1本400g。1500Pa.s の粘度があるジェル状の液体です。普通のパイプユニッシュと使い方は同じですが、より粘度が高いため、少ない使用量で済むのが特徴です。ボトルを押して使います。つまり予防やにおい消臭、ぬめりの除去は7~8押し、すでに詰まっている場合は20押しが目安です。

パイプユニッシュの効果的な使い方

パイプユニッシュを効果的に使うには、まず目に見えている髪の毛やごみを、あらかじめ取り除いておきます。

ごみを取り除いたら、排水口に水が流れているかを確認してください。つまりが悪化していて、水が流れずに溢れてしまう状態では、パイプユニッシュは使用できません。手が届かなければ、ラバーカップやワイヤーを使いましょう。

いざ作業に取りかかると、排水口のどこにパイプユニッシュを入れればいいのか迷うこともあるでしょう。以下の手順を参考にしてください。

【パイプユニッシュの使用手順】

1.排水口のふたを外します。
2.目皿や受け皿、ヘアキャッチャーを外します(左に回すと外れます)。洗面台など、S字・P字・U字トラップタイプはここまでです。
3.ベルタイプやドラムタイプなら、排水トラップも外します(持ち上げると外れます)。
4.水が引いたのを確認してから、規定量のパイプユニッシュを流し入れて、15分から30分間放置します。
5.最後に、洗面器2杯分、もしくはバケツ1杯分の水を一気に流します。

放置時間中に、取り外した目皿や受け皿、ヘアキャッチャー、排水トラップなどの部品を洗っておきましょう。

パイプユニッシュを使用する際の注意点

パイプユニッシュは、一般向けとしては強力な洗浄剤です。にもかかわらず、どこでも手軽に購入できることは、大きなメリットといえます。また、繰り返し使っても、パイプを痛める心配はありません。

ただ、効き目が強力なだけに、使用上の注意点が多いのはデメリットといえます。

下記はパイプユニッシュを使用する際の注意点になりますので、使用する前にしっかり確認しておきましょう。

・直接触れてはいけない
人間の皮膚も、排水口にたまる髪の毛と同じタンパク質です。したがって、パイプユニッシュが皮膚につくと荒れてしまいます。必ずゴム手袋を使いましょう。また、幼児は誤飲の可能性があるため、保管にも気をつけましょう。

・トイレのつまりには効果がない
パイプユニッシュは、紙や布、ビニール、プラスチックといった固形物を溶かすことはできないため、トイレットペーパーが原因のトイレのつまりには効果がありません。

・熱湯を流してはいけない
水の代わりに熱湯を流すと、一気に成分が分解するため、有害なガスが発生するおそれがあります。

・長時間放置してはいけない
規定の30分以上放置すると、溶けた汚れがパイプの奥へ運ばれていきます。汚れの位置が奥になるほど、排水口から流した水の勢いが弱まるため、結果的につまりは解消せず、むしろ悪化します。

まとめ

パイプユニッシュをつまりの予防として使うペースは、世帯人数や利用頻度によりますが、お風呂の排水口なら月に1~2回、キッチンや洗面所は週に1回程度、洗濯機パンは年に1回を目安にするとよいでしょう。

ぜひ、水まわりの定期的なメンテナンスに役立ててください。