お風呂の準備や洗い物をしようとしたら……お湯が出ない!?

こうしたトラブルに見舞われたとき、誰もが困ってしまうのが、「対処方法の切り分け」ではないでしょうか。

まず連絡すべきなのは、水道修理業者? それともガス会社? はたまた給湯器のメーカー? 
答えは、お湯が出なくなった原因によって違います。

ここでは、お湯が出ない原因を特定するためのチェックポイント、正しい対処方法、安全のために注意すべきことを解説します。

お湯が出ない!気が付いたらすること

お湯が出ない原因を特定するために、おおよその予想をつけていきましょう。

水が出るのかを確認する

湯水どちらも出ない場合は、断水や漏水など、水道局の管轄かもしれません。

水は出るけれど、勢いよく出たり止まったりする、色のついた水や異臭のする水が出るといった現象は、配管の破損か、断水の前後が予想されます。

お湯は出ないけれど水は出る場合は、家中の水栓金具の状態を確認してください。
1カ所だけなら、水栓金具の破損や止水栓が原因と考えられます。

他の蛇口も確認する

お風呂、洗面台、台所など、湯水の出る家中の蛇口が同じ状態(水は出るけれどお湯が出ない)の場合は、ガスや給湯器の問題が考えられます。

念のために、水しか出ない洗濯機用の蛇口や草木用の屋外水栓、トイレの水洗の状態も見てみましょう。

ガスが使えるのか確認する

ガスコンロは正常に点火するか確かめましょう。
湯沸かしだけでなく、コンロの火もつかない場合は、そもそもガスが通っていない可能性があります。

自然災害や断水の可能性も

暴風雨や地震の影響で、ガスコンロ、給湯器の安全装置が作動しているなど、自然災害が原因のケースもあります。
ニュース速報やお天気アプリで、地元の防災情報や天気予報を確認してみましょう。

念のために、広報も見ておくとよいでしょう。
水道局から、日時を指定した計画的断水のお知らせはありませんか?

お湯が出ない原因の予想がついたらチェックするポイント

1.水栓金具が原因の場合は?

1カ所の蛇口で、お湯だけが出ないときは、蛇口の不具合をチェックします。
寿命によるケースが多いため、本体もしくは部品交換が必要となることが多いでしょう。
この場合、サーモスタットの蛇口がほとんどです。

湯水どちらも出ないなら、止水栓が閉まっていないかチェックします。
勝手に閉まることは、ほぼありませんが、誤って閉まることは稀にあります。
例えば、洗面台の下の棚を掃除する度に、洗剤や整理箱に押されて、止水栓が徐々に閉まっていくケースです。

家中の蛇口からお湯だけが出ない場合は、蛇口と止水栓を確認したうえで、給湯器の給水元栓のそばにある水抜き栓とフィルターをチェックします。
水抜き栓は給湯器の取扱説明書に図で載っているはずです。
水抜き栓を緩めてください。
中にゴミを取るフィルター(ストレーナー)が見えるので、ゴミが詰まっていたら取り除きます。
ゴミを取り除いても改善しなければ、修理が必要です。

水抜き栓およびフィルターは、給湯器とつながってはいますが、あくまでも水栓金具です。
水道修理業者に連絡してください。

2.ガス機器の確認は慎重に!

※ガスの臭いがしたら、何はともあれ換気をして、すぐにガス会社へ連絡してください。

ガスコンロが点火しない場合は、ガスの元栓をチェックします。
ガスの元栓は、「完全に」開いている必要があります。

元栓が開いているのにお湯が出ない場合は、ガスメーターの遮断装置が作動している可能性があります。
ガスの遮断装置には、条件に応じて、自動的にガス供給を停止する機能があります。

■ガスの遮断装置が作動する主な条件

「今日はあまりにも使用量が多い、ガス漏れかもしれないから遮断しよう!」

「ずいぶん長い時間使い続けている、消し忘れかもしれないから遮断しよう!」

ガスメーターは学習能力があって賢いため、自己判断で遮断装置を作動することがあります。
作動した詳しい理由は、「ガス止」も文字と共に、アルファベットや記号でメーターに表示されるため、取扱説明書で確かめてみましょう。

再度ガスメーターを復帰させるには、復帰の赤ボタンを押すなどの方法がありますが、機器によって違うため、作業手順は取扱説明書で確認してください。

3.給湯器はどこを見ればいい?

ブレーカーは落ちていないか、給湯器本体のプラグはコンセントに刺さっているか、給湯器リモコンのON、OFFをチェックします。

上記に異常がなければ、次は、給湯器とサーモスタット水栓の、それぞれの温度設定が低過ぎないかチェックします。
温度設定は40度以上にしてみましょう。

最後に、給湯機本体かリモコンの液晶画面で、エラーコードが表示されていないかチェックします。
エラーコードが意味する内容は、取扱説明書もしくはメーカーの公式サイトに記載されています。

エラー内容の表現は、メーカーによって若干の違いがあります。
しかし、基本的な意味はほぼ同じといえます。

■給湯器エラーコードの一例

エラーコード【112】

リンナイ、パロマ、ノーリツ共通
内容:ふろ点火不良

エラーコード【111】

リンナイ
内容:給湯点火不良

パロマ
内容:給湯点火不良

ノーリツ
内容:燃焼制御装置の非検知

エラーコード【121】

リンナイ
内容:給湯途中失火

パロマ
給湯立ち消え安全装置作動

ノーリツ
内容:給湯立ち消え安全装置作動

エラーコード【612】

リンナイ
内容:ふろファン異常

パロマ
内容:ふろファン故障

ノーリツ
内容:ふろ燃焼ファン異常

4.自然災害の影響は?

自然災害が原因の場合、さまざまなケースが考えられます。

大雪、寒波の場合

水道管や給湯器が凍結する。
給湯器の排気口カバーに雪が積もって塞がる(不完全燃焼を誘発する)。

地震の影響

水道の配管(接合部や分岐部など弱い箇所)が破損する。
ガスの遮断装置や給湯器の安全装置が作動する。

台風、暴風雨の影響

給湯器の排気口から雨水が浸水してショートする。
ガスの遮断装置や給湯器の安全装置が作動する。

災害時は、停電も起こりやすいですね。
受水槽が最上階になく、自家発電機もない集合住宅は、ポンプで水を汲み上げることができず、断水する場合があります。
また、当然ですが、電力が必要な機器は作動しません。

電力復帰後は、いったんブレーカーが落ちたせいで、給湯温度の設定がリセットされているかもしれないので注意しましょう。

給湯器の種類を知っておこう

給湯機には、ガス給湯器、石油給湯器、電気温水器があります。

地域によりますが、ガス給湯器が一般的です。
石油給湯器は、寒冷地や大きな施設などでよく使われます。

電気温水器は、オール電化の家やマンション、またはリフォームがきっかけというケースが多いでしょう。

給湯器が原因でお湯が出ないときの対処方法

どこに連絡する?

賃貸アパートやマンションにお住まいでしたら、管理会社や大家さんに連絡してください。
機器の点検や修理、交換は、おそらく決まったメンテナンス会社が請け負っているはずです。
勝手に他の業者を呼ぶと、払わなくていい費用がかかるかもしれません。

自己所有の戸建て住宅やマンションにお住まいでしたら、給湯器の保証期間を確認してください。
保証期間が切れていたら、有料の修理か買い替えを検討しましょう。

メーカーの無料製品保証は、BL品が2年間、それ以外は1年間と決まっています。
BL品とは、財団法人ベターリビングの優良住宅部品としての認定を受けた商品をいい、品番末に「BL」が付いています。

ちなみに、メーカーの延長保証は、有料とは限りません。
利用者登録をするだけというケースもあります。

ただし、雷など自然災害が原因で修理が必要な場合は、火災保険の契約書を見直すか、フリーダイヤルに電話してみましょう。
火災保険の特約として、「電気的機械的・事故特約」が付いていれば、保険が適用になるでしょう(経年劣化は適用外です)。

修理と買い替えの目安

保証期間の切れた給湯器は、お金をかけて修理するか、いっそ買い替えてしまおうか、非常に悩ましいところではないでしょうか。

給湯器の経年劣化による寿命は、およそ10年程とされていますが、使用頻度は家族構成によって違いますから、一概にはいえません。

修理の見積もり金額と買い替え費用を比較するのは大切ですが、ランニングコストも考慮して、ガスや石油の給湯器から、電気温水器へ切り替えるのもひとつの方法です。

まとめ

汗をかいているのにシャワーもできない日は、蛇口をひねるだけで温かいお湯が出る生活のありがたみが身に沁みますね。

お湯に関するトラブルは、すみやかに解消したいものです。
ただ、給湯器の修理は、大事故につながる恐れがあります。
取扱説明書に記載されている作業以外は、基本的に専門業者に任せてください。

その代わり、「チェックすべき箇所」、「連絡すべき相手」の2点は、すぐに実践できるようにしましょう。